2014年9月5日金曜日

黒部五郎小舎での日々~山小屋バイトお外編~


久しぶりのブログ更新。

電波とは無縁の山の上での暮らしは、最高に幸せな日々でした。


「真っ青な空の下、屋根に上って布団をパタパタ~」

ずっと憧れていた夢も叶いました。ふふふっ。


そんなわけで、山小屋バイトの日々を綴っていこうと思います。

良ければお付き合いくださいまし。


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北アルプスの秘境エリアと呼ばれる地、黒部五郎。

そこにひっそり佇む黒部五郎小舎にて、7/23~8/17のド短期で働いてきました。


※当初、双六小屋勤務だったのですが、
諸事情により黒部五郎小舎に変更になりましたん。







双六系列の小屋は4つあります。

わさび平小屋、鏡平小屋、双六小屋、そして黒部五郎小舎。

(ちょっと小耳に挟んだのですが、「双六王国」と呼ばれたりするらしい。笑)








2014/7/23

集合場所は登山口から1番近い、わさび平小屋。

4つの小屋バイトメンバーが集まり、本日はこちらで1泊、翌日上を目指します。





2014/7/24

雨が降りしきるなかレインウエアを着て、皆でうんしょこらしょーと登ります。

途中、鏡平小屋にてお昼休憩。鏡平メンバーとはここでお別れです。

本日の宿泊地は双六小屋なので、あともうひと踏ん張り。が!雨と霧のため視界ゼロ・・・。

オーマイガーーー。









2014/7/25

双六小屋のみなさんとお別れし、黒部五郎小舎を目指します。

最初1時間は急登できついのだけど、あとは稜線歩きや樹林帯を下るのみ。

まだかな?まだかなー??わくわくドキドキ。

楽しみと不安が入りまじる。








おぉっ、おぉぉっ!あれは、、、あの赤い屋根は!?

やっと見えたよーーーー!!

無意識に歩が早くなる。最後転びそうになったのはナイショ。うふっ。









やっと、やっーとこさ到着しましたよ、五郎さん。

抜けるような青空のなか優しい笑顔で迎えてくれたのは、長期バイトのごめちゃん。

その方の笑顔を見て、「あぁ~ここに来れてよかった」と、ホッ~と安堵したのでした。



この日は「ヘリ日」だったので、少しドタバタな様子。

ヘリは、食料や備品など必要なモノを荷揚げし、小屋で出たゴミなどを荷下げしてくれます。








うっとり。なんたって恋焦がれていた五郎さんですから。

長い道のりでしたから。



他の小屋の方たちにはお世話になりました。

温かいお茶やご飯、おかし、お風呂にお布団に。ありがたいなぁ。








すぐ横にある冬季小屋と物干し竿。

冬季小屋とは、冬の間も利用できる無人の小屋(避難小屋)のことです。

夏の間は、男性スタッフの寝床となっています。



※小屋営業は7/1~9/30。
上記期間以外は冬季小屋を開放しているそうです。







林檎(350円)とおビール(アサヒ600円・モルツ650円)。飲料水は無料。








チングルマが満開で、小屋周辺はお花畑となっていました。








コバイケイソウの葉。

白く可愛いお花が咲くのですが、それは数年に1度。

去年(2013年)は当たり年で、真っ白なお花畑になったのだとか!









そして、こちらが黒部五郎岳さん。

とても美しい形をした山。

自然の造形の妙を表したような山。









黒部五郎岳山頂への道は2つあります。

こちらは、「カールコース」。

五郎岳さんのうっとりした山容を眺めながら登るコースで、急登などもなく登りやすいです。

カールでお昼寝したらサイコーーーに幸せなのだ。










もう1つは、「稜線コース」。

周辺の山々を眺めながら登るコース。

岩岩を歩くため高度感たっぷり。強風や暴雨のときは避けるべし。










稜線コースの入り口に位置する、「黒部平テント場」。

いやぁ~、晴れた日のこのテント場は最高です。


あちらの正面に見えますのは、薬師岳でございまーす。









後ろを振り向きますと、笠ヶ岳が見えますゆえ。ぐふっ。


四方八方を山に囲まれた場所にあるため、とても静かです。

奥深く、静寂という言葉がピッタリな場所。



しかーーし!沢が近いため、雨が降った日はご注意を。










再訪したときは、この場所でテントを張ってのんびりしよう。

お仕事しながら、皆さんのテントをうらめしそうに見つめては、そんな事を思うのでした。




こんな感じで始まる山小屋バイト生活。

この後、お天気は下り坂。

ずっとずっーーーーーーと悪天候が続き、

このすんばらしい景色はとても貴重だったんだ・・・と気づくのでした。うぅっ。




次回へつづく。